気候
雨の後の乾燥
赤ワイン
精密さ、繊細さ
白ワイン
新鮮、直線的、正確
熟成ポテンシャル
8〜15年
この年、ボルドーの生産者たちは天候にずいぶん翻弄されました。春には雨が降り続き、べと病の圧力は一気に高まり、畑では絶えず判断と対応が求められました。栽培サイクルはゆっくりと進み、開花期は気まぐれで、さらに雹の被害も重なり、もともと多くなかった収量の潜在力は一段と削られていきました。まさに「造り手の力」が問われた一年だったといえます。しかし7月半ばから8月末にかけて、状況は一変します。十分な日照、穏やかな気温、そして最小限の降雨により、ブドウは再び健全なバランスを取り戻しました。生産者たちの巧みな判断によって、収穫は好機を逃さない精密なタイミングで進められ、天候の合間を縫いながら最適な収穫日が綿密に調整されていきました。
赤ワイン
樽熟成の初期段階では、メルロは果実味と香りが際立ちました。 近年の偉大なヴィンテージのような密度やパワーこそありませんが、親しみやすく、素直で、すぐに魅力を感じられるスタイルです。リブルネの優れたテロワールでは、よりふくよかでなめらかになり、丸みと旨みが増しています。
カベルネ・ソーヴィニヨンは、10月初旬の天候の落ち着きを待つことのできた区画では、とくに素晴らしい仕上がりになりました。色、骨格、奥行きをアッサンブラージュにもたらし、グラーヴの偉大な土壌では非常に高い完成度を見せました。
辛口白ワイン
夏に長い猛暑がなかったことと、土壌に適度な水分が残っていたことが、白ブドウのアロマの潜在力にとって大きな追い風となりました。
ソーヴィニヨン・ブランは、レモンの皮や白い花を思わせる香りがはっきりと感じられ、それを鮮やかな酸が支えています。一方、再び注目が高まっているセミヨンは、2024年にその真価を存分に発揮することができました。
このように適した土壌で、この年の辛口白ワインは香り高く、肉厚で、豊かな味わいに仕上がりました。
甘口白ワイン
2024年の甘口ワインは、総じて純度の高さが印象的です。貴腐菌の発生が早く、広く均一に進んだことで、焙ったような香ばしいアロマが美しく表れています。
濃度は控えめながら、バランスが良く、澄んだ味わいで、重さを感じさせません。