大きな可能性を秘めた小さなアペラシオン
知る人ぞ知るこのアペラシオンは、テロワール本来の味わいを何より大切にしています。ここで造られるワインは、スタイルや醸造技術、さらには色合いに至るまで、実に多様性に富んでいます。つまり、隠れた逸品を探す愛好家にとって、サント・フォワ・コート・ド・ボルドーはまさに理想のワインなのです。
サント・フォワ・コート・ド・ボルドーのブドウ畑の特徴
重要ポイント
- 19の村にまたがるわずか280ヘクタールほどのブドウ畑で、約30戸の生産者がワイン造りを行っています。
- サント=フォワ=ラ=グランドの街を囲むように丘陵地に広がるブドウ畑は、主に粘土石灰質の土壌からなります。ドルドーニュ川や複数の小川が生み出す穏やかな微気候のもと、この畑のブドウは完璧な熟成を遂げます。
- ここでは、家族経営を中心とした小規模な畑で、自然を尊重したワインが造られています。生産量は少ないものの、品質が非常に高いのが特徴です。
サント・フォワ・コート・ド・ボルドーとそのワインが愛される理由
- 伝統と現代性が共存するワインがあるから。
- 強い情熱を持つ生産者たちが、テロワールと各ブドウ畑の個性を最大限に引き出しているから。
- 各生産者とそのワインが、それぞれ異なる個性とスタイルを持っているから。
- ここでは自然が最優先され、90%の畑が環境認証を取得しているから。
- ワインハウス(メゾン・デュ・ヴァン)でのさまざまな体験と、美味しいワインによる温かいもてなしが待っているから。
- サント=フォワ=ラ=グランドにあるフランス有数の美しい市場と、そこで楽しめる地元の食材とワインがあるから。
サント・フォワ・コート・ド・ボルドーのスタイルの特徴
このワインは多様性が持ち味で、互いにその魅力を引き立て合っています。
赤にも白にも通じる共通点。それは、エレガンスと個性です。
赤ワインの主役となるのは、その豊かさと、赤い果実とチェリーの果実味。そこに、コート・ド・ボルドーらしい爽やかな酸味がしっかりと効き、独自の魅力が引き立ちます。
辛口の白ワインは、白い花や新鮮な果実、柑橘類を思わせる華やかな香りが魅力です。一方、中甘口や甘口の白ワインは、豊かな厚みと酸味の程よいバランス、丸みのある豊潤な口当たりが特徴です。フィニッシュには蜂蜜や砂糖漬けフルーツの香りが心に残る余韻をもたらします。
どんな場面、どんな料理にも、サント・フォワのワインはぴったり寄り添います。
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それは、赤、辛口白、甘口白と、豊富な選択肢があります。
ブドウ品種は、赤白それぞれに魅力ある4種が使用されています。赤ワインには、まろやかなメルロ、骨格のあるカベルネ・ソーヴィニヨン、表情豊かなカベルネ・フラン、そして深みを添えるマルベック。白ワインには、 爽やかなソーヴィニヨン・ブラン、力強いソーヴィニヨン・グリ、ふくよかなセミヨン、そしてやさしい風味のミュスカデル。とりわけ後者の2つは、このAOPの辛口白ワインで主役になることの多い品種です。
豆知識
ぜひ知っておきたいサント・フォワ・コート・ド・ボルドーの3つの情報
このアペラシオンの魅力をさらに深く味わうための、ちょっとした情報をお楽しみください。
1.
ボルドーワインのバイブルともいえるフェレのガイドブックは、1949年版でサント・フォワ・ボルドーの甘口白ワインを、リブルヌ地域の「小さなソーテルヌ」と評しました。
2.
1995年以降、サント・フォワ・ボルドー・ワイン騎士団は、サントフォワ・コート・ド・ボルドーを世界中に広め、人々に愛され、その価値を高めることを使命に活動しています。そのメンバーは実に多様で、ワイン生産者、退職者、教師、医師、ワイン愛好家など、男女約30名が所属しています。
3.
1255年、アルフォンス・ド・ポワティエによって開発されたサント=フォワ=ラ=グランドという地は、ジロンド県で最も古いバスティードのひとつに数えられる、非常に由緒ある街です。木組みの家々や趣ある石畳の小道が残り中世の魅力がそのまま息づく景観は、まさに「本物らしさ」と「個性」を併せ持つこのワインの世界観と見事に合っています。
土壌の特徴
粘土石灰質や砂礫質の土壌など、サント=フォワの土壌は実に多様でワイン造りに最適です。
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谷間の下層土は砂礫質ですが、高台では粘土砂礫質や粘土石灰質となっており、コート・ド・ボルドーならではの独自の個性がワインにもたらされています。
時を遡る
サントフォワ=ラ=グランドの丘陵地帯でははるか昔からブドウが栽培されていましたが、それはおそらくワインを愛したローマ人の影響だと言われています。
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ある時、地中海の最初のネゴシアンたちはこの土地の大きな利点に気づきました。それは、貴重なワインを港から港へと運ぶのに、ドルドーニュ川が理想的な水路となっていることでした。
20世紀初頭、この地区はAOCアントル・ドゥ・メールの一部でしたが、地元のワイン生産者たちはその独自性を主張しました。そして1928年5月24日、ついにジロンド民事裁判所は彼らの主張を認め、「サント・フォワ・ボルドー」は赤ワイン・白ワインの両方で独立したアペラシオンとなりました。その後、法令によってAOCとして正式に認められたのは1937年7月31日のことでした。
2016年11月、カディヤック・コート・ド・ボルドー、カスティヨン・コート・ド・ボルドー、フラン・コート・ド・ボルドー、ブライ・コート・ド・ボルドーを含むコート・ド・ボルドー連合という大家族の一員に加わり、「サント・フォワ・コート・ド・ボルドー」は誕生しました。