甘美の極み
印象的な輪郭を描くその斜面は、実に圧巻で目を見張るほどの存在感を放っています。しかし、ここを訪れた人々の記憶に最も強い印象を残すのは、バランスの取れた芳醇な甘さをもつ、その黄金色の中甘口ワイン、もしくは甘口ワインです。本物のテロワールと生産者たちの熟練の技の賜物であるこのワインは、間違いなく来訪者たちの味覚を喜ばせることでしょう。
プルミエール・コート・ド・ボルドーのブドウ畑の特徴
重要ポイント
- 39の村にまたがる28ヘクタールのブドウ畑に、22戸の生産者が従事。
- ブドウ畑は、ガロンヌ川と標高120メートルの丘陵地帯に挟まれた、全長60キロメートルに及ぶ細長い石灰質の斜面に延びています。ブドウ畑と森林、草地が相まった息をのむほど美しいその風景は、ワイン造りに理想的な土壌を生み出しています。
- 温暖な気候の恵みを受けるこの地域は、このAOPを特徴づけるガロンヌ川付近に発生する秋の霧と理想的な日照条件、通称「ガロンヌ効果」によって、貴腐菌(ボトリティス・シネレア)の繁殖に最適な環境を整えます。この小さな菌はブドウの実に付着し、その働きによって香りと風味が凝縮されるのです。
プルミエール・コート・ド・ボルドーとそのワインが愛される理由
- 実を過熟させる、貴腐菌という自然からの贈り物があるから。
- テロワールとボルドーの本質を見事に表現したワインだから。
- 前菜にメロン、メインに白身の肉料理、デザートに酸味のあるフルーツタルトと組み合わせ、あらゆるタイミングで楽しめるワインだから。ローストチキンとも相性抜群です。
- 情熱に満ちた造り手たちの想いを感じられるから。
- シャトーの見学をしつつ、起伏に富んだ息をのむほど美しい風景を堪能できるから。
- ブドウ畑の散策やガロンヌ川のクルーズ、フード&ワインのワークショップなど、一年を通して何かしら楽しめる地域だから。
プルミエール・コート・ド・ボルドーのスタイルの特徴
芳醇な甘味、そして果実と花の風味がバランスよく調和した香りの表現力。それがこのワインの第一印象です。
二つのキーワードで表現するなら、「エレガンス」と「ふくよかさ」。
若いうちは、アカシアやリンデンの白い花、そして桃やアプリコットの新鮮な果実の香りを感じることができます。色は黄金色で、熟成が進むにつれて赤褐色を帯びた輝きを放ち、バニラや砂糖漬けの果実の香りが厚みを増します。
プルミエール・コート・ド・ボルドーは、いつでも味わい深い物語を私たちに語りかけてくれます。
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それは、中甘口白もしくは甘口白のみです。
このAOPの主役を務めるセミヨンは、豊かな味わい、骨格、ふくよかさと余韻が魅力で、蜂蜜、果実の砂糖漬け、ドライアプリコットなどの香りのニュアンスが際立ちます。こうした濃厚な甘みを、ソーヴィニヨン・ブランが爽やかで軽やかな生き生きとした酸味で見事に引き締め、柑橘類や白い花のニュアンスを加えます。そして少量使用されるミュスカデルは、花やムスクの香りとともに繊細さと気品を添えます。
豆知識
ぜひ知っておきたいプルミエール・コート・ド・ボルドーの3つの情報
このアペラシオンには、まだ驚きの事実がいっぱいです!
1.
このワインの秘密は、ブドウの実を長い間熟させることにあります。つまり、貴腐菌が作用する時間をたっぷり与えるのです。
2.
かつて、プルミエール・コート・ド・ボルドーは「グランド・コート」と呼ばれていました。このAOPの丘陵地がボルドーを見下ろす位置にあること、そしてこの地域が紀元後数世紀からボルドーの重要なワイン生産地であったことを示しています。
3.
ブドウ畑や丘を散策すると、18世紀に建てられた「フォリー(Folies)」と呼ばれる美しい邸宅が目に飛び込んできます。「狂気の沙汰」や「散財」を意味するこの名は、当時の象徴、つまり、ボルドーの富裕な有産階級であるブルジョワがこの地域をこよなく愛した栄華の時代を如実に表しています。
土壌の特徴
この丘陵地の畑の最大の強みとは何でしょうか。それは、粘土石灰質または砂利質の斜面によって、適切に自然な排水が促されることです。
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プルミエール・コート・ド・ボルドーでは、最高品質のワインを造るために、最も水捌けの良い区画を選定し、収量の制限やブドウの成熟サイクルの入念な管理にも力を入れています。
時を遡る
プルミエール・コート・ド・ボルドーのブドウ栽培には、非常に深い歴史があります。ここでは、古代からローマ人の影響によってブドウ樹が植えられていました。
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しかし、ワイン生産が本格的に発展したのは、イングランドとのワイン交易、次いでオランダとの交易が盛んになった中世のことでした。特に海上輸送に適した白ワインの生産は地域経済を活性化し、地元のブドウ栽培の発展を後押ししました。
18世紀には、北ヨーロッパよりもさらに遠い、アンティル諸島やアメリカ大陸へも輸出されるようになりました。そしてついに、このアペラシオンはその2世紀後である1937年に正式にAOCとして認められました。