この上ない凝縮感
しっかりとした骨格の赤ワインと、驚くほど芳醇な甘口白ワイン。これらのワインは、ときに親しみを込めて「ボルドー・シュプ」と呼ばれます。普段とは違うワインで、特別な日を彩りたいときにぴったりです。
ボルドー・シュペリュールのブドウ畑の特徴
重要ポイント
- 1万2191ヘクタールのブドウ畑で、1600戸の生産者が従事。
- ボルドー全域で生産可能なためテロワールの多様性は実に豊か。味わいに飽きることがありません。
- ボルドー・シュペリュールには、AOPボルドーとは異なる生産規定が設けられています。赤ワインは、最低9か月の熟成と、低収量、そしてより高い成熟度での収穫が義務づけられています。これが、ボルドー・シュペリュールのこの上ない凝縮感ある味わいの秘訣です。ボルドー・シュペリュールは、ボルドーより優れているという意味ではなく、ただ単にスタイルが異なるのです。
ボルドー・シュペリュールとそのワインが愛される理由
- 優れたコストパフォーマンス。
- 複雑性と厚みのある骨格をもち、さまざまな料理を引き立ててくれる赤ワイン。
- そのままでも氷とオレンジピールを添えた爽やかなカクテルでも楽しめる、香り豊かな白ワイン。
- テロワールを知り尽くし、驚くほど精緻な技術を発揮する生産者たち。
- ガレージワインの先駆けともいえる少量生産のミクロ・キュヴェから、名高いシャトーまで、多彩な生産者たち。そして、世界中の食卓に並ぶことのできる汎用性の高いワイン。
- 広大な産地ゆえに、定番の観光コースから意外性あふれる体験まで、楽しみが尽きないワインツーリズム。

ボルドー・シュペリュールのスタイルの特徴
先ほどもご紹介しましたが、ボルドー・シュペリュールは、AOPボルドーよりも凝縮感があるのが特徴です。
厚い骨格の赤ワインと、実に香り豊かな白ワイン。
ボルドー・シュペリュールの赤でまず印象的なのは、その力強さ、骨格、そしてほどよく丸みのあるタンニン。そして、チェリー、ラズベリー、カシスといったよく熟した果実の香りに、杉を思わせる木の香りやスパイスのニュアンスが重なり、存在感のある個性を放ちます。
一方、白は芳醇な濃縮感が特徴です。天然の甘みとトロピカルフルーツを主体とした豊かなニュアンスに満ちあふれ、爽やかな酸味が全体を引き締めています。
赤・白を問わず、これらのワインは長期熟成にも適しています。また、白ワインは開栓後冷蔵庫で数週間ほど保存できます。
ボルドー・シュペリュールのワイン
そのほとんどが赤ワインですが、甘口白ワインも少量造られています。
アッサンブラージュでは、ボルドーのすべての品種を用いることができます。赤はメルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、マルベック、プティ・ヴェルド、カルメネール。白はソーヴィニヨン・ブラン、ソーヴィニヨン・グリ、セミヨン、ミュスカデルです。
豆知識
ぜひ知っておきたいボルドー・シュペリュールの3つの情報
このアペラシオンについてお話しすることまだまだあります!
1.
伝統に忠実な(詳細は後述)これらのワインは、気の合う仲間たちと、心温まる田舎風パテや、何時間も愛情を込めて煮込んだお気に入りの料理を囲んで楽しむのにぴったりです。
2.
これらの赤ワインは古樹から造られることが多く、そのほとんどが樽熟成されます。ボルドー・シュペリュールの名を冠し、テロワールの個性を存分に引き出すために、生産者たちはすべての工程に細心の注意を払います。
土壌の特徴
栽培地がボルドー全域に広がるこのアペラシオンでは、テロワールの組み合わせはほぼ無限大です。
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ボルドー・シュペリュールの名をもつワインは、ブドウが育った土地の特性を反映しています。主な生産地はアントル・ドゥ・メール地区に位置しており、砂を含む粘土石灰質の土壌が、ワインに骨格と個性を与えます。
時を遡る
ボルドー・シュペリュールはもともと、「日常のワインとは少し違う、日曜日のための特別なワインを地元の家庭に届けたい」という素朴な発想から生まれました。そして、1943年にAOPボルドー・シュペリュールが正式に誕生しました。
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1980年代までは、厚みのある骨格としっかりとしたタンニンのあるスタイルで知られ、パリのビストロや大衆食堂で大人気でした。手頃な価格で品質も安定しているうえ、いつものボルドーワインよりも飲みごたえがあったからです。
2000年代以降、そのスタイルは変わり、若いうちから熟した果実味とより豊かな丸みが求められるようになりました。しかし、一つだけ変わらないことがありました。それは、ビストロ料理との相性の良さです。ビストロ料理も時を経て洗練され、より贅沢なものへと進化しました。ボルドー・シュペリュールのワインは、その魂を失うことなく時代に寄り添う、永遠の定番なのです。
