際立つ個性
伝統・品質・現代性が巧みに息を合わせ、コート・ド・ブールの気質が鮮やかにグラスの中に現れます。そして何よりも、造り手たちの親しみやすさにも言及せずにはいられません。コート・ド・ブールは、遊び心豊かなニュアンスでテロワールを語る、魅力に満ちたワインです。
コート・ド・ブールのブドウ畑の特徴
重要ポイント
- 15の村に広がる2500ヘクタールのブドウ畑に、250戸の生産者と4つの協同組合が携わっています。
- ボルドーから35km、ジロンド川河口右岸に位置するブドウ畑。緩やかな丘陵から急斜面まで変化に富む地形は、日照に恵まれ、雨は少なめです。さらに、歴史と建築の遺産が残る景観も、この町の大きな見どころとなっています。
- 平均10ヘクタールほどの家族経営のブドウ畑を中心に、代々伝統技術が受け継がれています。テロワールを守りながら土地に寄り添う姿勢は、このアペラシオンの品質と信頼の証です。
コート・ド・ブールとそのワインが愛される理由
- どんな場面でも、仲間と分かち合う喜びをもたらしてくれる、手頃で質の高い、親しみやすい赤ワインだから。
- 爽やかで溌溂とした白ワインは、アペリティフとしても楽しめ、シーフード料理とも相性抜群だから。
- 情熱に満ちた造り手たちの心地よいホスピタリティが感じられるから。
- 自然保全を重んじるワイン生産地として、栽培地の大部分がHVE認証を取得済みまたは取得中だから。
- ブール中心部でドルドーニュ川を望みながら地元ワインを楽しめるレストラン「ジェロボアム120」があるから。夏にはのどかな雰囲気の中、野外でワインと美味しい料理を楽しめます。
- コート・ド・ブールのワイン街道に沿って、丘陵やシャトー、家族経営のワイナリーを巡る、思い出に残る楽しい旅ができるから。
コート・ド・ブールのスタイルの特徴
何といっても、右岸の魅力あふれるその赤ワインです。しなやかな骨格とビロードのようなテクスチャー、完璧な調和の中に、程よい丸みと個性が感じられます。
その豊潤さは、人を惹き付けてやみません。
複数の品種を用いることで多彩な香りが生まれますが、まず最初に感じられるのは、ラズベリーやカシスなどの熟した赤・黒系果実とスパイスの香りです。テロワールや熟成方法によっては、豊満で骨格のしっかりした、長期熟成タイプにも出会えます。
一方、白ワインは、フレッシュさとミネラル感が特徴です。光を弾くような色調、溌溂としたアタック、均整のとれた味わい、エレガントな余韻まで、すべてが魅力的に調和しています。柑橘類や白い花、トロピカルフルーツの鮮やかなニュアンスが香り立ちます。
生産量は少ないですが、稀少性に勝る魅力と存在感を放つワインです。
コート・ド・ブールで味わえるワイン
主に赤ワイン、そして辛口白ワインです。
赤ワインでは、丸みと果実味豊かなメルロが主役です。そして、カベルネ・ソーヴィニヨンが骨格やタンニンと複雑さをもたらし、カベルネ・フランがエレガンスと爽やかさを添えます。また、スパイシーなアクセントでアペラシオンの個性ともなるマルベックが少量加わることで、色と香りにいっそう深みが生まれます。
白ワインでは、爽やかで生き生きとしたソーヴィニヨン・ブランが牽引役となります。これに、ソーヴィニヨン・グリがもたらす豊かな香りとしなやかさ、セミヨンのふくよかさと複雑性が理想的に調和します。稀にですが、花と果実がほのかに香るミュスカデルや、軽快なコロンバールが少量用いられることもあります。
豆知識
ぜひ知っておきたいコート・ド・ブールの3つの情報
このアペラシオンのさらなる魅力を探ってみましょう。
1.
かつてボルドーの代表的品種であったマルベックは、1956年の大寒波で絶滅寸前に追い込まれました。しかし、決して忘れられることなく現在もこの地で守り続けられています。コート・ド・ブールは、ボルドーのワイン生産地で最もマルベックの栽培面積が多く(全体の約10%)、100%マルベックのキュヴェも楽しめます。
2.
ワインハウス(メゾン・デュ・ヴァン)では、150種以上ものワインに出会うことができます。解説付きのテイスティング、年間を通じたイベント、アーチ型のワインセラー、ドルドーニュ川を望む絶景…… さまざまな発見ができる、新しい出会いに理想的な場所です。
3.
毎年夏の夜、「ラ・ニュイ・デュ・テロワール」というイベントが開催され、ブールの街は熱気に包まれます。コート・ド・ブールの若手醸造家が主催し、美味しい料理と素敵な音楽、そしてもちろん美味なワインが星空の下で調和し合う、地域の人気イベントです。
土壌の特徴
この地では、粘土質と石灰質の歴史が三つの章で語られます。第一章の主な舞台は、第四期シルト質土壌が広がる高台です。「シエナの土」と呼ばれるこの地域特有の赤褐色の土壌では、メルロとマルベックがよく育ちます。
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第二章は粘土質土壌や砂礫の混じった砂質土壌で、こちらはメルロの他にカベルネ・ソーヴィニヨンにも好まれています。最後の第三章は粘土石灰質土壌で、こちらもメルロがよく育つ性質を持っています。
時を遡る
コート・ド・ブールのブドウ栽培の歴史はきわめて古く、ガロ・ローマ時代にはすでにブドウ畑が丘陵地帯に広がっていました。ワイン生産は徐々に発達し、特に中世の時代に当地のワインがパリやヨーロッパ各地へと運ばれるようになりました。
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その名声は年々高まり、16〜18世紀にはフランス王国全土で知られるようになります。こうした飛躍的発展を象徴するように、丘陵地一体にはシャトーや商館が次々と建てられました。
20世紀には、認定取得という新たな転機が訪れます。1936年には赤ワインがAOCを取得し、1941年には白ワインもこれに続いてボルドーのワイン産地における確固たる地位を築きました。今日に至るまで、コート・ド・ブールは伝統と大胆さ、喜びを融合させたワイン造りを続け、世界中の愛好家を魅了し続けています。